工業高校よりも普通科の高校に進学する生徒が多い理由
息子が工業高校に通っているから工業高校をおすすめしたいけど、
普通科の高校のほうが人気があるみたい
高校生の70%以上が普通科の高校に通っています。過去20年間、ほほ同じ割合で推移しています。
工業高校の生徒は約8%しかいません。
普通科の高校が人気の理由は、卒業後に大学に進学する生徒が多いからです。大学の受験対策をしてくれる普通科の進学校に人気が集中しています。
大学進学志向の高まりにより、高校卒業者の大学進学率は年々上昇しています。
昭和30年代は高校卒業者の大学進学率は約20%でしたが、現在は約55%の生徒が大学に進学しています。
卒業生の半分以上は大学に進学しているなんて、すごいね
卒業後に大学進学する人が多いね
逆に高卒で就職する生徒の割合は減少しています。昭和30年代は60%以上の生徒が高卒で就職していましたが、現在は約18%です。
僕は高校を卒業したら就職するつもりだけど、
高卒で就職する人は少ないね
学科別の大学進学率を見ると、普通科の大学進学率が高いのがよくわかるね
職業学科の生徒は、今でも半分くらいの生徒が就職しているね
インターネットを見ていると
高校卒業後の進路は、高卒で就職するよりも
大学進学を勧める人のほうが多いね
ふーん、そんなんだ
大学進学を勧める理由として、
高卒よりも大卒のほうが生涯賃金が高いことや
就職先の選択肢が広がることを理由にしている人が多いよ
僕は工業高校でいい成績をとって、
高卒で電気関係の大企業に就職したいな
所得制限がありますが、高等教育無償化や私立高校の授業料の無償化支援などの支援制度が始まり、経済面で大学に進学しやすくなりました。今後さらに、大学進学を希望する生徒が増加することが見込まれます。
大学を一般受験したい生徒は工業高校を選ばない理由
円グラフからもわかるように、普通科は、工業科よりも進学率が高いです。
工業高校は、専門科目の勉強をするため、普通科に比べて共通科目の授業時間が少ないです。そのため、一般受験で大学を受験をするのは不利になります。学校で習っていないところを家庭学習か塾で補習しなければなりません。
工業高校は就職に力を入れているため、大学受験対策は本人の意思に委ねられます。
工業高校から大学に進学する生徒は指定校推薦やAO入試で進学する生徒が多く、一般受験で進学する生徒は少ないです。
本人の努力次第で一般受験で大学受験に合格することもできますが、工業高校は就職のイメージが強いので、大学に進学したい生徒は普通高校を選択するのだと思います。