不登校の高校受験体験記

不登校の高校受験不登校

学校に行きたくなくても、今月は学校に行ってほしい

高校受験の面接練習

中学校で三者面談がありました。三者面談は他の生徒がいない時間に行われました。

先生
先生

面接の練習があるから学校に来なさい

けんと
けんと

・・・・・・

担任の先生から高校受験の模擬面接を学校でやるから、学校に来るよう指導がありました。

中学校で模擬面接は何度も行われました。しかし、息子は学校に行けませんでした。結局、一度も参加することができませんでした。

12月になりました。12月になると、高校受験に必要な書類を提出することが多くなります。

らくみ
らくみ

放課後でもいいから、

願書の書き方を聞いてきてほしい

けんと
けんと

・・・・・・

私が息子の高校受験の手続きを全部やってしまったら過保護かもしれないと思いました。

息子に高校入試に必要な情報聞いてきてほしいと頼みました。しかし、息子は学校に行けませんでした。

仕方がないので、私が先生に連絡して、高校受験に必要な書類の説明を聞くことになりました。

後期試験

中学校の後期試験が近づいてきました。

らくみ
らくみ

後期試験を受けてほしい

けんと
けんと

わかったよ

私は、後期試験の一週間前に息子を説得しました。

できれば試験一週間前から学校に行ってもらいたかったのですが、息子は学校に行けませんでした。息子は独学で後期試験に向けて試験範囲の勉強をしました。

後期試験の前日になってしまいました。もし、明日、試験を受けられなかったら成績はどうなってしまうのだろうと不安になりました。

とうとう、後期試験当日になりました。息子は勇気を振り絞って学校へ行きました。そして、全科目後期試験を受けました。宿題などの課題も提出しました。

もしかしたら、これをきっかけに学校に通えるようになるかもしれないと期待しました。しかし、試験の終わった次の日から学校に行かなくなりました。

高校入試まであと1か月

受験する高校が決まる

1月になりました。後期試験の成績は良くなかったのですが、私立高校の併願基準をギリギリ満たしており、併願できることになりました。

公立高校は第一希望の工業高校を受検することにしました。

息子の内申点は、合格者の平均値から考えると、大幅に足りていませんでした。しかし、息子は、第一志望を変更する気はありませんでした。当日の学力検査で良い成績をとることでカバーすることにしました。

公立高校の過去問を解く

一日の勉強ノルマに加え、公立高校の過去問を解きました。今までの勉強の成果が出てきており、9月頃と比べると解ける問題が増えていました。

らくみ
らくみ

当日の学力検査をがんばろう

けんと
けんと

うん

息子は真面目に勉強に取り組み、過去問と模擬試験の間違えたところを復習し、正答率を上げていきました。

理科、社会は要点のまとまった問題集を解くことで、模擬試験で高得点がとれるようになりました。

息子は中学校3年間の勉強をすべて終わらせました。数学はいつも同じような問題が解けないので、苦手な問題を集中的に勉強しました。計算を解答用紙に書くのを面倒くさがって、暗算で計算してミスをする癖がついていたので、その癖を直したところ成績が良くなりました。

単語帳を作って暗記する

一日の勉強ノルマに加え、単語帳を作って、暗記を始めました。

これは、息子が提案しました。あんなに勉強するのを嫌がっていた息子が自分から勉強する方法を提案するなんて、成長したなぁと感心しました。

らくみ
らくみ

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私立高校の受験

2月になりました。私立高校の受験当日、私はずっと息子の健闘を祈っていました。

息子が受検を終えて、家に帰ってきました。

らくみ
らくみ

試験どうだった?

けんと
けんと

まあまあできた

らくみ
らくみ

何点くらいとれていそう?

けんと
けんと

60点以上は取れているんじゃないかな

けんと
けんと

面接の質問にちゃんと答えたよ

息子は達成感に満ちあふれた表情をしていました。

数日後、合格発表がありました。

けんと
けんと

合格していたよ。

らくみ
らくみ

よかった~

すごく嬉しくて、二人で喜びました。

息子が不登校になってから親子でつらい日々を過ごしてきましたが、報われたような気がしました。

公立高校の受検

公立高校の受検日になりました。

息子は模擬試験で自信をつけていました。息子は落ち着いた表情で受検する高校に向かいました。

息子が、試験を終えて、家に戻ってきました。

らくみ
らくみ

試験どうだった?

けんと
けんと

難しかった・・・。

面接は、答えられない質問があった。

少し心配になりましたが、後は結果を待つのみです。

しばらくして、合格発表の日になりました。

けんと
けんと

合格していたよ。

息子は喜びが隠しきれず、顔がにやけていました。

らくみ
らくみ

合格おめでとう

あとがき

結局、息子は私に悩み事を打ち明けませんでした。不登校になった本当の原因もわからないままです。

息子との何気ない言葉のやりとりから、私に心配をかけさせたくない、友達の悪口を言いたくないという思いが伝わってきました。息子の様子を見ていて、無理に原因を聞き出すのをやめようと思いました。

一日も早く問題を解決して、息子に楽しい学校生活を送ってほしいと願いましたが、かないませんでした。

私は、息子が高校受験で不利になることを恐れて、息子に学校へ通うよう説得を繰り返していました。しかし、学校に行きたくないと抵抗している息子を見ているうちに、私のやっていることは本当に正しいことなのか分からなくなってきました。

私は自分の価値観を押しつけているだけのような気がしてきました。私は考えを改め、中学校に通うことを目標にするよりも今の状況で高校受験に合格するにはどうしたらいいか考えるようになりました。

息子にとって最善の方法を模索した結果、家庭学習で高校受験を乗り切るしかないと判断しました。

息子は中学を卒業してから明るさを取り戻しました。

毎日、笑顔で高校に通っています。授業の内容にも満足しているようです。

このまま平穏な日々が過ぎていくことを願います。

この先、何が起きるかわかりません。きめ細やかなフォローをして、しっかり見守っていこうと思います。

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