高校の学校説明会に参加する
面談の時に中学校の先生から高校の学校説明会に行くよう指導がありました。目標を持つことが大切だと思い、早速、学校説明会に行くことにしました。
1校目(私立高校)
私立高校の学校説明会に参加することにしました。
息子は中学校の制服を着て、私立高校へ向かいました。中学に通うときのように嫌がることはありませんでした。
いつも布団の中で横たわっている息子の姿ばかり見ていたので、息子が制服を着て歩いているだけでも私は嬉しくて仕方ありませんでした。
私立高校の校舎に入ると、部活動をしている生徒や学校説明会の手伝いをしている生徒を間近で見ることができました。
学校説明会で、私立高校を併願するには受験資格を満たす必要があることを知りました。その高校は、欠席日数が20日以内で、内申がオール3以上ないと受験できないことがわかりました。
息子は欠席日数が多く、成績も基準を満たしていないため、受験資格がないということがわかりました。この私立高校の受験は諦めるしかありませんでした。
2校目(私立高校)
不登校でも併願受験できる私立高校ありますか?
担任の先生に息子の私立高校の併願受験について相談しました。
息子の出席日数と成績で併願受験の基準を満たす高校は、ほとんどありませんでした。普通科の私立高校は1校しかありませんでした。
先生に紹介していただいた私立高校の学校説明会に行くことにしました。
その高校は不登校の生徒を受け入れており、成績の基準を満たしていなくても別の条件を満たしていれば受験資格を認めてくれる学校でした。
その高校の学校説明会には大勢の生徒と保護者が来ていました。先生への質問コーナーには長蛇の列ができていました。
私立高校の校舎は掃除が行き届いていて清潔感がありました。きちんとした身だしなみの生徒が学校説明会のお手伝いをしていました。学校説明会に来た中学生と保護者に積極的に挨拶をしてくれて、好感が持てました。
学校説明会が終わった後、息子の表情は穏やかでした。学校の雰囲気が気に入ったようでした。併願受験する高校はこの学校にしようと決めました。
3、4校目(公立高校)
息子は理科が好きなので、工業高校を見学することにしました。
工業高校は理系の知識を深めることができて、仕事に役立つ技術を身につけることができるからです。
工業高校の一日体験学習に2校、参加しました。
1校目の工業高校は、工具を使って、電池を入れると音が鳴る作品を作りました。工具の使い方を先生が丁寧に指導してくださいました。
その学校は、インターンシップ制度が充実しているという説明を受けました。職場体験を通じて、自分の適性を判断できるので、就職した後のミスマッチを防げると思いました。
2校目の工業高校は、プログラミング講座の体験学習しました。プログラミングでゲームを制作しました。プログラミング初心者でもゲーム制作ができるようにプログラミングの基本を教えてもらいました。学校での様子を生徒に質問すると丁寧に教えてくれました。
体験学習の後、高校の先生が校舎を案内してくださいました。先生から勉強内容や卒業生の進路について説明がありました。仕事に役立つ専門的な技術や知識が身につき、卒業生は優良企業で活躍しているということを知りました。
パソコンを使って、プログラミングの勉強ができることもあり、息子は工業学校に興味を持ちました。
息子は、2校目の工業高校がとても気に入り、その学校で学びたいという目標を持つようになりました。
模擬試験にチャレンジしよう
模擬試験に向けて勉強開始
10月になりました。息子が勉強するきっかけになればと思い、模擬試験を受けることにしました。
模擬試験を受けよう
どうせ受けたって、どこも受からない
息子は布団の中で目をつぶってうずくまり、現実逃避をしています。
息子は家でぼんやりと過ごす生活に慣れてしまったため、意欲的に何かに取り組む力が失われていました。生活習慣はそんなに簡単には変えられません。
工業高校行きたいんでしょ
自分の実力を知るために、模擬試験を受けよう
わかったよ
息子はやっとやる気が出てきました。
息子と一緒に模擬試験の対策を考えました。話し合いの結果、習っていない所を勉強することにしました。しかし、習っていない範囲が広すぎて、どこから手をつけていいのかわかりません。全部勉強するのは難しいと判断し、息子の好きな科目だけ勉強することにしました。
理科と社会だけ、要約してある問題集を一日1ページつづ解いていくことにしました。
本当はもっと勉強してもらいたかったのですが、息子はそれ以上やりたくないというので、息子の意思を尊重することにしました。
それから毎日、息子は理科と社会を一日1ページずつ問題を解きました。私は、丸付けをする係です。息子はきちんと毎日決められた量の勉強をするようになりました。
模擬試験の感想
模擬試験どうだった?
理科はだいたい解けた
公民ができなかった。学校行っていないから習っていない
次の模試までに公民の勉強をしよう
うん
私が提案したことを息子は素直に受け入れました。
模擬試験の結果発表
模擬試験の結果が返ってきました。私は絶望的な成績だと思い込んでいましたが、そんなことはありませんでした。
試験範囲が中学1年から3年生で習った範囲で広範囲だったからです。
息子の志望する工業高校は偏差値から見ると、合格圏に入っていました。
息子は模擬試験の結果を見て、とても喜んでいました。明るい光が差し込んできたように晴れやかな表情をしていました。
今のペースだと試験に間に合わないから、これからは理科と社会だけ1日5ページずつやろう
そんなにやりたくない
息子は、私を困らせました。
私は、息子のモチベーションアップのために、息子に工業高校で勉強できることのすばらしさについて語りました。
工業高校での勉強は、息子が興味を持っている仕事にも役立つことを伝えました。
息子は興味を持って私の話を聞きました。
息子は工業高校に進学したいという気持ちが強くなり、意欲的に勉強するようになりました。毎日、理科と社会を5ページずつ勉強するようになりました。
2回目の模擬試験
2回目の模擬試験を受けに行きました。息子は外出することに慣れたのか、外出を嫌がらなくなっていました。
英語ができなかった
社会と理科はだいたい解けた
数学は習っていないところが出たから解けなかった
試験を受けた後、感想を聞くといろいろ教えてくれました。試験の緊張から解放されて、ほっとした表情をしていました。
模擬試験を受けたことで、どんな問題が解けないのか把握することができました。
模試を受けたことがきっかけで、自分から具体的な改善策を考えて勉強に取り組むようになりました。
2回目の模擬試験の結果発表
2回目の模擬試験を受けました。
2回目の模擬試験の結果も第一希望の工業高校が合格圏に入っていました。前回の成績は偶然じゃなかったということで、息子は大喜びしていました。
学力の基準を知って、勉強のモチベーションを保つためにも模擬試験を受けることは大切だと思い、今後、開催される模擬試験はすべて申し込みをしました。
苦手科目も一緒に勉強しよう
11月になりました。社会と理科だけしか勉強していなかったので、新しい目標を提案しました。
今月から英語と数学と国語もやろう
何ページやればいいの?
何ページだったらできる?
1ページ
それじゃ、受験に間に合わないでしょ
交渉の結果、一日のノルマは、社会と理科が5ページずつ、数学4ページ、国語と英語は2ページずつということに決まりました。
息子は相変わらず一日のほとんどを布団の中で過ごす生活を繰り返していましたが、夜の3時間だけ気持ちを切り替え、集中して問題を解いていました。毎日決められた勉強量をこなしました。